【遺伝子はいかに人生を支配するか(2)―遺伝と寿命―】

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小川 あい

小川 あい

サイエンスライター

東京大学大学院 新領域創成科学研究科先端生命科学専攻修士課程修了。修士(先端生命科学)

長年、製薬業界でデータサイエンスに関わる傍ら、コーチングや絵を学ぶ雑食系として生息していた。いろんなものをかじりすぎて自分でも正体がわからなくなり、ついに独立。独立後、雑食を続けながら、理屈では割り切れない血の通ったサイエンスを求め、さすらいのサイエンスライターとして活動を始める。

しばし、データから導かれる科学的な事実と、日常の感覚には隔たりがある。「科学は残酷ではない。残酷なのはそれを解釈する人間だ」をモットーに、科学と日常の境界を橋渡しするような、雑食系ならではの情報発信を目指している。

最近、フリーランスの洗礼を受け、家族5人分の保険料の高さに悶絶。(保険料高い…なんで子どもまで保険料とるの…。)これだけ文明が発達したのに、人間が生きるコストが上がり続けるのは、何かがおかしい!…というわけで、「生きる=ゼロコストに!」を目標に、自然農法にもチャレンジ。ちなみに、根っからのビール党、麦100%派。

1. 人生100年時代を覚悟せよ

 

不老不死は人類の永遠の夢!歴史上、権力者たちは幾度となくその秘儀を求めてきた…はず。

で、す、が。

今の日本で「何歳まで生きたいですか」と聞くと、「そんな長生きしたくないよ~」なんて悲しい声も聞こえてきそう。…年金も期待できないしな(ボソ

それでも相変わらず、日本は世界でも長寿を誇り、2018年の日本人の平均寿命は、女性が87.32歳、男性が81.25歳と過去最高記録を更新したとか。[1]

100歳を超える人は、もはや7万人![2]

現在40代の人の二人に一人が、100歳を超えて生きるという予測も[3]

…つまり、不老不死とはいかなくとも、金持ちでも超健康でもない、ごくごく一般人の私やあなたが、かるーく100歳まで生きるってことは、現実味を帯びてきたわけです。人類の文明が進歩するほど、どんどん寿命は延びていくのだろうか?!

とういうわけで、今回は、寿命と遺伝子との関係を探り、自分の寿命も占ってみたいと思います!

 

2. 文明はあなたの寿命を伸ばしている

 

ちょいとばかり、私の昔話を。それは、私が外資系の会社に入社した時の話。

それまで英会話に縁のなかった私は、入社後に、大慌てでオンラインの英会話スクールへ。先生は、同年代のフィリピン人のシングルマザー。私たちは意気投合し、育児や仕事、時にはコイバナ♡…の話題で大盛り上がり。語学はスキルじゃない、パッションだ!とわけのわからぬ自信をつけたのでした。

そのレッスン中に、日本の高齢者の話題になったことがあります。最近、英会話のレッスンでは、日本人の高齢の生徒さんが増えているそうです。日本の60歳や70歳の生徒さんが、とても若々しくて驚いた…とのこと。先生いわく、フィリピンでは若くして死ぬ人も多く、30歳まで生きられたらラッキー。30から後の人生はボーナスだ…と。

えええ?? 30歳まで生きられたら、ラッキー?!

人生80年とか言われている日本では、かなり衝撃的な数字ではないでしょうか。

Webカメラ越しに見えるのは、近代的なオフィスのブース。同じ世代、同じように健康に見え、同じように身綺麗で、知性に溢れ、流ちょうな英語を話す女性…しかし、その生きる世界はまるで違う…。

確かに、長寿国日本では元気な70歳や80歳があふれています。私の身近で、若いうちに亡くなった人は多くありません。私たちは意識せずとも、まさに文明に生かされ、文明により命を伸ばしてきたと言えます。

どんな遺伝子を持って生まれるか、というより、どこの国に生まれるか…というのが、目下、我々の命の長さに大きな影響を与えているのが現実です。

3. 遺伝子は最長寿命を支配している

 

では、人類の寿命は文明とともに無限に伸びていくのか?!

と問われると…どうも、そうではなさそう。確かに、人類の平均寿命は文明とともに伸びてきました。平均寿命は人類史の初期、非常に短く20年かそこら。産業革命とともに一気に伸びて、40~50年となり、その後、先進国で約80年に到達しました。[4]

さて、人類史の初期、平均寿命が20年と言われると、めちゃくちゃ短いな…と思いませんか? 平均と言われると「多くの人はこの平均のあたりまで生きる」という印象を受けるかもしれませんが、それは間違い!

人類史の初期でも、幼少期を生き延びた人たちは、おそらく20歳よりももっと高齢まで生きたと考えられます。60や70を越して生きて、長老と言われた人々もそれなりにいたでしょう。けれども、幼いうちに死ぬ人が圧倒的に多かったため、平均すると寿命はかなり短く見えるのです(図1の中の左”Low income”を参照。5歳未満での死亡数が圧倒的に多いが、それを生き延びた人たちの多くは70歳以上で死亡している)。

つまり、平均寿命が延びた≒文明が幼い子どもたちの命を救った、ということを示しています。衛生環境や医療制度、医療技術の違いなど、幼い子どもが命を落とす原因は、いまでも、先進国とそうでない国々の平均寿命を引き離す要因となっています。

図1:収入クラス別(2016年時点)でみた年齢階層別の死亡率 [5]。左から、収入のクラスを4つに分けて、年齢層別の死亡率を示している。一番左端の低収入の地域(図中 Low income)では、多くが5歳未満で死亡するが、右端の高収入のグループ(図中 High income)では、ほとんどが70歳以上で死亡する。

一方、最長年齢は、というと…
古代人と現代人を比較すると、平均寿命は大きく隔たりがあるものの、最長寿命にはさほどの違いがありません。文明とともに少しだけ伸びてきた最長寿命は、過去20年で頭打ちになりました。1997年以来、122歳のフランス人女性の最長記録が更新されていません。

現在、戸籍管理されているデータから統計的に導くと、115歳くらいが、生物種としての人間の寿命の限界と推定されています。[6]

文明により平均寿命は延ばせるが、ヒトの最長寿命は種固有であり、延ばすことはできない…と言うのが、一般的な見解のようです。

 

4. 一世を風靡したテロメア

 

では、何が、ヒトの寿命の限界を決めているのか?

それを紐解けば、不老不死への道も開けるはず…そう、寿命研究はロマン!!時にセンセーショナルを巻き起こします。

そんなセンセーショナルを巻き起こした研究のひとつがテロメラーゼ。

なんたって、2009年ノーベル賞にも選ばれた大発見。この大発見により、人は不老不死になるのでは?! と、当時多くの期待が高まりました。テロメラーゼを説明する前に、ここで、遺伝子複製の仕組みをざーーーーーーーーーっくり、ご説明しましょう。

体を形作る細胞は、分裂して増えます。例えば皮膚は、常に細胞が作り替えられているので、古くなった細胞は垢となって落ち、けがをして擦り切れたところにも皮膚が再生します。細胞が分裂して増えるときには、生命の設計図である遺伝子も、同じように複製されて、それぞれの細胞に振り分けられなければいけません。

遺伝子の暗号を担う塩基(DNA)は、複製に非常に適した構造をしています。A、T、G、Cの4種類ある塩基はお互いにペアが決まっていて、A-T、G-Cが自然とくっつく性質があるのです。

この性質と、たんぱく質などから構成される様々な装置を利用して、以下のような工程で複製しています(図2)。

①引きはがす装置で、元のペアを引きはがして1本の鎖にする

②合成する装置で、新しいペアをつくる

③引きはがした1本の鎖が、それぞれ2本の鎖になる

 


図2:二重らせんの構造とDNA複製の様子(模式図)[7]

ジッパーみたいなのをイメージしてください。

閉じているときには、噛み合わせできっちり固まっているように見えても、ジッパーを引くときれいに離れますよね。あの調子で、塩基のペアを一度はがして、新しいペアをつくってやれば、二つに複製できるわけです。

…ところが!

ジッパーを最後まで引いてみると、最後の最後、わずか数ブロックのところで、ジッパーそのものの大きさ分、鎖が開かない!

これと同じようなことがDNAの複製でも起きます。装置の入り込む余地のない、はじっこの塩基配列が合成できないのです。

この、合成できない端っこに、テロメアという特殊な配列が並んでいます。

テロメアは、染色体の端っこにある特殊な配列で、種によって異なる特定の数個の配列が、数千回と繰り返し並んでいます。例えば、哺乳類だとTTAGGGという短い配列が繰り返し、10kb(10k=1万個分の塩基配列。b=base:塩基)ほど並んでいるとか。

この配列は、細胞内で合成するたんぱく質に関しての暗号は持っていないため、分裂の時に、少し削られても問題が起きません。端っこに、削ってもいい配列を用意しておいて、内側にある遺伝子を保護しているんですね。

ところが、年齢とともに細胞分裂を重ねると、テロメアが短くなっていきます(図3)。

図3:細胞供与者の年齢とテロメアDNAサイズ[8]

採取した細胞をシャーレの中で観察すると、細胞は分裂を繰り返しますが、テロメアが一定以下まで短くなると細胞分裂できなくなることもわかっています。(図4)

図4:種々の年齢の細胞提供者から採取された細胞の平均テロメアDNAサイズと、残りの分裂可能回数との相関[8]

つまり…

  • テロメアの長さは有限
  • 細胞分裂のたびに短くなる≒年齢を重ねると短くなる
  • 一定の短さになると細胞は分裂できない

そう…テロメアは寿命に大きな影響を与えると考えられるのです!

 

5. 不老長寿の薬を求めて

 

1985年、このテロメアを合成して長さを維持してくれるたんぱく質、テロメラーゼが発見されました。[9]ノーベル賞受賞となった一大発見です。

普通の体の細胞ではテロメラーゼは合成されず、分裂のたびにテロメアが短くなります。一方、生殖細胞(卵や精子)では、テロメラーゼが合成されテロメアの長さが保持されます。

もし、生殖細胞だけでなく、体中の細胞でテロメラーゼが合成できれば、染色体はいつまでも短くならず、細胞は分裂し続けられるはず…。

ついに、不老不死の薬、発見か?!

…と、一時、大騒ぎになったのですが。うーん、残念。遺伝子工学を駆使して、えんや!…と、マウスの体の中にテロメラーゼを増やすと、がんがたくさんできるという結果に。

複雑な生命のメカニズムを人為的にいじると、こういうリスクがあるんですよね…(怖)。しかし、不老長寿のロマンは、まだまだ続きます!

テロメラーゼの次にきたセンセーションは、長寿遺伝子のサーチュインその研究によると、「人の寿命はさらに10年は延ばせる」という示唆が!![10]

1999年にマサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ博士のグループにより、酵母で発見されたこの遺伝子。カロリー制限をすることにより活性化され,寿命を延長することが示されました。人工的に遺伝子を活性化することでも寿命は延び、反対に、人工的にこの遺伝子を破壊すると酵母の寿命が短くなりました。

この遺伝子は線虫やハエ、マウスやヒトにも広く共通して存在し、 その後の研究で、線虫、ハエ、マウスと同じように10%程度寿命が延びたという研究報告が相次ぎました。

実は、2011年に、一連の長寿効果を否定する論文も発表され、一時はその信ぴょう性が疑われたのですが[11]、2013年、日本の国立遺伝学研究所から、以下の発表がされました。

「サーチュイン遺伝子は、本当に長寿遺伝子だった━ゲノムを安定化することで老化を防ぐ作用機序を解明━」[12]

サーチュイン遺伝子に関する研究は、現在(2020年)でも世界各地で続いており、長寿やアンチエイジングのカギになると注目されているようです。[13]

 

サーチュイン遺伝子は、本当に長寿遺伝子らしいぞ?!

 

今まで、サーチュイン遺伝子がどうやって長寿に結びつくのかわからなかったのですが、国立遺伝学研究所から発表されたのは、その仕組みを解明したという画期的な内容です。

その研究によると、サーチュイン遺伝子は、リボソームRNA遺伝子の数を安定させる役割を持っていました。リボソーム(図5)は、遺伝子の暗号を読み解き、たんぱく質を合成する重要な装置のこと。リボソームRNAは、その装置の要となる成分です。

 


図5:たんぱく質の合成(ペプチド合成)の仕組み[14]。生体内のたんぱく質合成で母体となるリボソーム(Ribosome)は、たんぱく質とリボソームRNAから構成される 。

 

たくさんの遺伝子の暗号を読み解くために、細胞内にはリボソームをたくさん作らないといけません。そのため、その構成成分のリボソームRNAも、ヒトや酵母のゲノムで100個以上のコピーが並んで存在しています。

コピーが多くなるとDNAは不安定になりやすく、正しく複製されずに数が減ってしまいます。サーチュイン遺伝子は、リボソームRNA遺伝子の数が減らないようにする機能を持っていました。

さらに実験では、サーチュイン遺伝子を壊しても、リボソームRNA遺伝子そのものをたくさん持たせてやれば、酵母が長生きすることがわかりました。つまり、長生きの元をたどると、リボソームRNA遺伝子の数!(≒リボソームの数?!)ということに?!

酵母での発見が、そのままヒトに当てはまるかは次の研究を待たねばなりませんが、多くの生物種に共通する遺伝子は、当然、その機能も共通したものであると期待ができます。

人類は、いよいよ、最長寿命130年の時代へ向かうのかもしれません?!

 

6. 個人の寿命における遺伝の影響はほとんどない…?

 

ところで、長生きする人とそうでない人の運命は何に決められているのか。

世の中、長寿の家系もあるし、やっぱ個人の寿命も遺伝的影響があるんだろうな、と思っていたら…寿命の個人差について遺伝の影響は10%未満だ、という研究結果が![15]

1800年以降に欧州と米国で生まれ死んでいった4億人以上の人々からなる家系図を分析してみた結果なので、信ぴょう性は高そう。

前回コラムで述べたように、知能と遺伝の関係が50~70%と推定されていたことを考えると、「遺伝の影響は10%」ってかなり低い…いや、むしろ、誤差範囲のレベルか?!と思ってしまいます。

この研究によると、「長寿家系は確かにある。しかし、遺伝の影響は低い」らしい…どういうこと?!

実は、遺伝的に繋がりのない義理の家系も寿命が似るそうです。

人間は、似ている相手を配偶者に選ぶ傾向があるため、そのような結果になるとか。

長寿の家系とか言われているものは、遺伝子ではなく、社会階層や生活習慣などの文化的、社会的背景が原因のようですね。

 

7. 人間はほとんど天寿を全うできていない、かもしれない

 

しかし、ここにきて巨大な疑問符が…。

…テロメアやサーチュインって、寿命に影響するんじゃないの?!

寿命は多様な要素が複雑に絡まって決まるものなので、単純に一つの遺伝子で説明できないことはわかる…それにしたって、4億人ものデータがあれば、テロメアの長さや、サーチュイン遺伝子の活性具合による遺伝の影響が、もっと顕著に出てもいい気がするけど?!

そこで、4章「一世を風靡したテロメア」のテロメアの二つの図を見直すと…100歳前後の人たちのテロメアサイズは5kb。平均テロメアDNAサイズが5kbの所で縦軸目盛を見ると…分裂可能回数は10くらいありそう(図6内赤矢印)。しかも、75歳以上のテロメアのサイズの中には、0~25歳の若い人と同じくらいの長さのものもある!(図6内、青矢印)

図6:種々の年齢の細胞提供者から採取された細胞の平均テロメアDNAサイズと、残りの分裂可能回数との相関[8]

テロメアの長さが一定以下になると死に至る??

もともとのテロメアが長い人は長生きする??

と、思いきや、実はそうではないらしい。

図の中、青矢印の75歳が、0-25歳と同じだけその後を長く生きる(つまり、余命80-60年)のはずもなく…もって生まれたテロメアの長さと寿命の間に相関があるとは言えないようです。100歳の高齢者でも、テロメアは分裂できるだけの長さが維持されているし、皮膚の傷も再生します。

つまり…テロメアの限界が来る前に寿命は尽きている、ということ。

一方、長寿遺伝子サーチュインはどうか。

研究では、カロリー摂取量70%の飢餓状態を維持すると、マウスやハエが長寿化していました。しかし、人間社会で見たとき、栄養状態が悪い発展途上国で最長寿命は延びていません

研究室で得られた結果は、みんな、完璧に環境を整えた動物実験。つまり…

  • カロリー以外は違いが出ないようできる限り条件を揃えている
  • 過密状態や、騒音などの余計なストレスを与えない
  • 感染症リスク、有害物質は可能な限り除去
  • 外れ値となりそうな個体(病気を持った個体、平均より小さい個体など)は実験に使用しない

 

ニンゲンに置き換えてみると…

 

  • 仕事も、人間関係も、ストレスフリーな毎日
  • 栄養満点でバランスの取れた食事
  • ばい菌知らずの清潔なお家
  • 適度な運動と規則正しい睡眠
  • 標準体型で健康的な肉体
  • 添加物や大気汚染など有害物質の摂取なし
  • もちろん、喫煙も飲酒もなし

 

…そんなもの実現できたら、それだけで長生きしそうだよね?!

 

冷静になってみると、長寿国日本においても、老衰による死亡はわずか8.0%[16]。食べ物や呼吸による有害物質の摂取、不健康な生活習慣、過度なストレス…などなど、外的な要因が死因のほとんどだとしたら…遺伝の影響で差が出るほど、人間は天寿を全うしていないのかもしれない。生活の悪習慣を補うほどの効果のあるサプリメントなんかない。不老長寿の妙薬を見つける前に、まずは、ほとんどの人が天寿を全うできるような社会が実現しないとダメなんじゃ …と思ってしまったのでした。

 

【本日のまとめ】

  • 人生100年時代はリアルに迫ってきている
  • 文明は幼い子どもたちの命を救い、人類の平均寿命を延ばした
  • 最長寿命は伸び悩んでおり、これが遺伝子に定められた限界かもしれない
  • 寿命の個人差に、遺伝の影響はほとんどない
  • 遺伝の影響がでるほど、人は天寿を全うしていないかもしれない

—–

【参照資料】

[1] 厚生労働省「平成30年簡易生命表の概況」.
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life18/index.html

[2] 厚生労働省 「百歳高齢者表彰の対象者は37,005人」.
https://www.mhlw.go.jp/content/12304250/000547374.pdf

[3] マネーポストWEB「平均寿命は嘘をつく 2人に1人は100歳超まで生きる衝撃データ」2018年12月4日.
https://www.moneypost.jp/365956

[4] ジョン・R・ウィルモス, 「人類の寿命伸長:過去・現在・未来」特集:第14回厚生政策セミナー 「長寿革命―驚異の寿命伸長と日本社会の課題―」、人口問題研究、66巻3号、2010.9, pp.32-39.
http://www.ipss.go.jp/publication/e/jinkomon/pdf/19360403.pdf

[5] WHO, World health statistics 2019: monitoring health for the SDGs sustainable development goals, Geneva: World  Health  Organization  2019.
https://apps.who.int/iris/bitstream/handle/10665/324835/9789241565707-eng.pdf

[6] Xiao Dong, et al., “Evidence for a limit to human lifespan”, Nature,538,2016,pp.257–259. https://www.nature.com/articles/nature19793

[7] この図は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたウィキペディアの項目「DNA複製」図 二重らせんの構造とDNA複製の様子を素材として二次利用しています。/① 引きはがす装置図、②合成する装置図及び、説明文追加。著作権者名:Madeleine Price Ball. 引用:2007年8月1日(水)18:31 UTC

[8] 井出利憲「テロメア・テロメラーゼ研究の最近の進歩」,日本老年医学会雑誌 35巻1号,1998年,pp.10-17.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics1964/35/1/35_1_10/_pdf/-char/ja

[9] Carol W. Greider and Elizabeth H. Blackburn. “Identification of a specific telomere terminal transferase activity in Tetrahymena extracts”. Cell 43 (2 Pt 1), 1985: pp.405–413.
https://www.cell.com/fulltext/0092-8674%2885%2990170-9

[10] Kaeberlein M, et al., “The SIR2/3/4 complex and SIR2 alone promote longevity in Saccharomyces cerevisiae by two different mechanisms”, Genes & Development, 13(19),1999 October 1, pp.2570-2580.
http://genesdev.cshlp.org/content/13/19/2570.long

[11] Burnett C, et al., “Absence of effects of Sir2 overexpression on lifespan in C. elegans and Drosophila”, Nature, 477(7365), 2011, pp.482-485.
https://www.nature.com/articles/nature10296

[12] 情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所「サーチュイン遺伝子は、本当に長寿遺伝子だった━ゲノムを安定化することで老化を防ぐ作用機序を解明━」.
https://www.nig.ac.jp/nig/images/research_highlights/PR20130830.pdf
Kimiko Saka, et al., “Cellular senescence in yeast is regulated by rDNA noncoding transcription”, Current Biology, 23, 2013 September 23, pp.1795–1798.

[13] Longo VD, et al., “Interventions to Slow Aging in Humans: Are We Ready?”,Aging Cell,14, 2015, pp.497–510.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/acel.12338

[14] 図の出典:「ファイル:Peptide syn.png」フリー百科事典『ウィキペディア日本語版』、2009年7月4日、(著作権者:Boumphreyfr、この図はクリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたウィキペディアの項目「ファイル:Peptide syn.png」を転載しています。) 引用:2009年7月4日 (土) 01:08 UTC

[15] J. Graham Ruby, et al., “Estimates of the Heritability of Human Longevity Are Substantially Inflated due to Assortative Mating”, Genetics, 210(3), 2018 November 1, pp.1109-1124;https://www.genetics.org/content/210/3/1109

[16] 厚生労働省「平成30年(2018)人口動態統計(確定数)の概況」、令和元年11月28日.
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei18/index.html

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長年、製薬業界でデータサイエンスに関わる傍ら、コーチングや絵を学ぶ雑食系として生息していた。いろんなものをかじりすぎて自分でも正体がわからなくなり、ついに独立。独立後、雑食を続けながら、理屈では割り切れない血の通ったサイエンスを求め、さすらいのサイエンスライターとして活動を始める。

しばし、データから導かれる科学的な事実と、日常の感覚には隔たりがある。「科学は残酷ではない。残酷なのはそれを解釈する人間だ」をモットーに、科学と日常の境界を橋渡しするような、雑食系ならではの情報発信を目指している。

最近、フリーランスの洗礼を受け、家族5人分の保険料の高さに悶絶。(保険料高い…なんで子どもまで保険料とるの…。)これだけ文明が発達したのに、人間が生きるコストが上がり続けるのは、何かがおかしい!…というわけで、「生きる=ゼロコストに!」を目標に、自然農法にもチャレンジ。ちなみに、根っからのビール党、麦100%派。