ものがたりの医学 ~漢方が著効を示す例 ―― “ものがたり”からの逸脱~
著者: 糸数 七重<連載第12回> 身体そのものは変わらない 前回は「気の不調」というものがたりについて述べ、また、それに対して用いる漢方処方が持ちうる物質的なバックグラウンドについても少し触れました。 ものがたりは「現象を…
<連載第12回> 身体そのものは変わらない 前回は「気の不調」というものがたりについて述べ、また、それに対して用いる漢方処方が持ちうる物質的なバックグラウンドについても少し触れました。 ものがたりは「現象を…
<連載第11回> 気の病 疾患像が曖昧になりやすい治療領域のひとつとして、前回は婦人科領域を取り上げました。婦人科というのは器質的な身体の変調がベースにあることを前提とできる領域です。 そもそも月経のある女…
<連載第10回> 漢方が「得意」な領域 前回は漢方における急性発熱性疾患の捉え方とその治療方法について取り上げました。 とはいえ、現代日本において「漢方を使うのがよい」とされるのは、おそらくご存知のとおり、…
<連載第9回> 漢方=「じりじり」? 一度メインストリームから外れた歴史を持つ漢方は、その間にあれこれと誤解を背負い込んでしまいました。中でもよく出くわすのは「漢方はゆっくりと体質改善をするも…
<連載第8回> 定義できない「気・血・水」 漢方という「ものがたり」の中では、何をもって人間の生命活動の源としているか――これも色々な人が色々なことを言うのですが、最近は一般生活の中にもちょく…
<連載第7回> 「証(しょう)」の概念 漢方を最も強く特徴づけるのは何か――。 様々な意見がありますが、「証拠の医学」がベースとなる現代社会において「ものがたりの医学」である漢方を「安全性・有…
<連載第6回> ここまで、「ものがたりの医学」とは何かということ、それを「西洋医学とは異なるもの」とまとめるにしても種々様々なものがあること、また、それらを利用するにあたって「それぞれにより適した(つまり、…
ロボットの「倫理」とは? 人の手を離れて自律的に動作するロボットが我々の社会の中でさまざまな役割を担うようになったなら、そうしたロボットにも「倫理」が実装されるべきだとする考えは、アイザック・アシモフのロボ…
人工知能(AI)はIoT(Internet of Things)と共に第4次産業革命の主要素であり、教育、防災、生活支援、ビジネス、看護福祉、農林水産、医療ヘルスケアなど多くの分野での応用が期待されている。 例えば、教育…
<連載第5回> 「語りつくせない」ことが前提 ものがたりの医学を研究することについて。 前回は比較的小さいサイズの“ものがたり”に、現代科学で切り込む場合について述べました。今回はいよいよ、「…