AIと臨床の違い 2010年代から飛躍的に発達した姿を見せ始めたAI(人工知能)については、さまざまなことが語られている。 とりわけ、発明家のレイ・カーツワイルのように楽観的な人びとは、2045年には人間を…
CATEGORY サイエンス
遺伝子はいかに人生を支配するか(1)―遺伝子と知能の関係―
早速ですが、私は、この問題にケンカを売りたい。 「どうせ才能がないのだから諦めろ」などというセリフは、ドラマでも現実世界でも、聞いた途端に頭の血管が2,3本ブチ切れて、戦闘態勢に入るかもしれない。 いかなるものにも人生な…
AIと産業
産業のAI、学問のAI 産業にとっては、AI(人工知能)とは移民(外国人)依存の傾向さえある労働生産性を上げるための高度な自動化技術である。具体的には、良質労働力を支える、人間なら給料さえもらえるプロフェッ…
ものがたりの医学 ~まとめ ――「ものがたりの医学」とどう向き合うか~
<連載第13回> どの立場から何を選ぶか これまで12回にわたって、いわゆる西洋医学ではない医学・医療を「ものがたりの医学」と名付け、それについて述べてきました。誠実に、そしてなるべく言葉の言…
ものがたりの医学 ~漢方が著効を示す例 ―― “ものがたり”からの逸脱~
<連載第12回> 身体そのものは変わらない 前回は「気の不調」というものがたりについて述べ、また、それに対して用いる漢方処方が持ちうる物質的なバックグラウンドについても少し触れました。 ものがたりは「現象を…
ものがたりの医学 ~漢方が頻用される治療領域(2)精神科~
<連載第11回> 気の病 疾患像が曖昧になりやすい治療領域のひとつとして、前回は婦人科領域を取り上げました。婦人科というのは器質的な身体の変調がベースにあることを前提とできる領域です。 そもそも月経のある女…
ものがたりの医学 ~漢方が頻用される治療領域(1)婦人科 ~
<連載第10回> 漢方が「得意」な領域 前回は漢方における急性発熱性疾患の捉え方とその治療方法について取り上げました。 とはいえ、現代日本において「漢方を使うのがよい」とされるのは、おそらくご存知のとおり、…
ものがたりの医学 ~漢方における急性疾患の解釈~
<連載第9回> 漢方=「じりじり」? 一度メインストリームから外れた歴史を持つ漢方は、その間にあれこれと誤解を背負い込んでしまいました。中でもよく出くわすのは「漢方はゆっくりと体質改善をするも…
ものがたりの医学 ~気・血・水の概念と人体~
<連載第8回> 定義できない「気・血・水」 漢方という「ものがたり」の中では、何をもって人間の生命活動の源としているか――これも色々な人が色々なことを言うのですが、最近は一般生活の中にもちょく…
ものがたりの医学 ~「証(しょう)」と遺伝子とテーラーメイド医療 ~
<連載第7回> 「証(しょう)」の概念 漢方を最も強く特徴づけるのは何か――。 様々な意見がありますが、「証拠の医学」がベースとなる現代社会において「ものがたりの医学」である漢方を「安全性・有…