<連載第13回> どの立場から何を選ぶか これまで12回にわたって、いわゆる西洋医学ではない医学・医療を「ものがたりの医学」と名付け、それについて述べてきました。誠実に、そしてなるべく言葉の言…
「糸数 七重」の記事
ものがたりの医学 ~漢方が著効を示す例 ―― “ものがたり”からの逸脱~
<連載第12回> 身体そのものは変わらない 前回は「気の不調」というものがたりについて述べ、また、それに対して用いる漢方処方が持ちうる物質的なバックグラウンドについても少し触れました。 ものがたりは「現象を…
ものがたりの医学 ~漢方が頻用される治療領域(2)精神科~
<連載第11回> 気の病 疾患像が曖昧になりやすい治療領域のひとつとして、前回は婦人科領域を取り上げました。婦人科というのは器質的な身体の変調がベースにあることを前提とできる領域です。 そもそも月経のある女…
ものがたりの医学 ~漢方が頻用される治療領域(1)婦人科 ~
<連載第10回> 漢方が「得意」な領域 前回は漢方における急性発熱性疾患の捉え方とその治療方法について取り上げました。 とはいえ、現代日本において「漢方を使うのがよい」とされるのは、おそらくご存知のとおり、…
ものがたりの医学 ~漢方における急性疾患の解釈~
<連載第9回> 漢方=「じりじり」? 一度メインストリームから外れた歴史を持つ漢方は、その間にあれこれと誤解を背負い込んでしまいました。中でもよく出くわすのは「漢方はゆっくりと体質改善をするも…
ものがたりの医学 ~気・血・水の概念と人体~
<連載第8回> 定義できない「気・血・水」 漢方という「ものがたり」の中では、何をもって人間の生命活動の源としているか――これも色々な人が色々なことを言うのですが、最近は一般生活の中にもちょく…
ものがたりの医学 ~「証(しょう)」と遺伝子とテーラーメイド医療 ~
<連載第7回> 「証(しょう)」の概念 漢方を最も強く特徴づけるのは何か――。 様々な意見がありますが、「証拠の医学」がベースとなる現代社会において「ものがたりの医学」である漢方を「安全性・有…
ものがたりの医学 ~漢方の来歴、そして様々な東洋医学とその関連性~
<連載第6回> ここまで、「ものがたりの医学」とは何かということ、それを「西洋医学とは異なるもの」とまとめるにしても種々様々なものがあること、また、それらを利用するにあたって「それぞれにより適した(つまり、…
ものがたりの医学 ~取り込み、翻訳、語りなおし(2)~
<連載第5回> 「語りつくせない」ことが前提 ものがたりの医学を研究することについて。 前回は比較的小さいサイズの“ものがたり”に、現代科学で切り込む場合について述べました。今回はいよいよ、「…
ものがたりの医学 ~取り込み、翻訳、語りなおし(1)~
<連載第4回> ‟研究” を読み解こう 前回は “ものがたりといっても様々な種類があるように、ものがたりの医学にも様々なサイズや世界観の堅牢度がある” という話をしました。では次に、これら “…